「……」

「……」

「…ティファ」

「……?」

「……ティファ、もう寝たか」

「…ううん。起きてる」

「…そうか」

「……どうかした?」

「…いや、別に」

「……眠れない?」

「……。…うん」

「ふふ……クラウド今日、お昼寝してたでしょ。それで、じゃない?」

「…どうして知ってる?」

「お昼の営業中、デンゼルが教えてくれたよ」

「…油断できないな……」

「あはは。いいことだと思うけどな。油断できてるって」

「……。……なあ、ティファ」

「ん?」

「何か、話をしてくれないか」

「話? うーん……何がいいかな」

「…何でもいい。今日、あったこととか」

「今日……あ、そうだ」

「ん?」

「お昼にね、クラウドのファンだ、っていう人が来たよ」

「ファン?」

「うん。たまに来るんだ、そういうお客さん。クラウドに配達してもらったことがある、とか、言ってた」

「…心当たりはない。……でも、ティファは、どうするんだ?」

「え?」

「そういう、客が来たとき」

「どうするって……普通に、接客するよ?」

「…普通に?」

「うん」

「……。…そうか」

「…不服そう」

「……別に?」

「……ヤキモチ、妬きましょうか」

「……。………別にいい」

「ふふ、声小さい」

「……」

「…ごめん。ちょっとだけ、嘘ついた」

「?」

「…本当はね、クラウドさんいますか?って聞かれたの」

「…そいつに?」

「うん。だけど、お仕事でいませんって……嘘ついちゃった」

「……、」

「それでね。その人が帰ったあとにデンゼルが、クラウドいるよ、部屋で寝てるよって教えてくれたんだ。いたのはもちろん、わかってたんだけど」

「……、ティファも、そういうことをするんだな」

「…そんな嬉しそうな顔で言わないで」

「……。俺だけかと思っていた」

「なにが?」

「いや、何でもない」

「? ……とにかく、はい。私の話はおしまい」

「もっと聞きたい」

「ええ? もうないよ、クラウドの興味ありそうな話なんて」

「何でもいい。ティファの話だったら何でも興味ある」

「うそ。いつも話の途中で寝ちゃうでしょう?」

「それは……ティファの声が心地いいから」

「もう、人の話を子守唄にしないの」

「すまない。……でも、本当にそうなんだ。……泊まりで配達に行くときは、よく恋しくなる」

「…声が聞きたくなる、ってこと?」

「ああ」

「……。声だけ?」

「……声だけ、なわけがない」

「ふふ……。でも、電話くれたらいいのに」

「…電話したら、余計に寝られないだろ」

「子守唄代わりになるんじゃない?」

「なるけど……それより、会いたくなる」

「……、」

「……。ティファ」

「…なあに?」

「…まだ、話していていいか」

「ふふ……眠る気ある?」

「…終わらせるのがもったいない」

「明日も話せるよ」

「…でも、保証はないだろ」

「……うん」

「…だから、一秒でも大事にしたい」

「……そんなふうに言われたら、断れないね」

「…ティファ」

「…ふう。甘いなあ、私」

「……責任は取る」

「ほんとう?」

「ああ。ティファは安心して、ここにいたらいい」

「……一言一句、お返しします」

「……、…そうか」

「ふふ」

「…そうだな」

「うん」

「……ありがとう、ティファ」

「ううん。……いいの、クラウド」

 

        

 

手繰り合って、星

 

 

(こっちにきて、大丈夫だよって)

 

 

 


fin,