一週間ぶりに、一緒に入ったベッド。
ティファよりもほんの数分、早起きした。
「……」
「……、ん」
(あ……)
「……」
「……」
「…ティファ」
「……? ……あ」
「……」
「…くらうど」
「…うん。おはよう、ティファ」
「おはよ……。……ふふ」
「ん?」
「あ……ううん。なんでもない。嬉しくて……」
「…嬉しい?」
「うん。…久しぶりの、クラウド」
「…昨日の夜から一緒だ」
「ふふ……そうだけど、朝一緒なのも、久しぶり」
「…ティファ」
「…やっぱり、いいね」
「ん……?」
「…本物の、クラウド」
「本物? ……偽物がいたのか?」
「あはは、いないよ、そんなの」
「…いたなら、聞き捨てならない話だった」
「ふふ……違うの。想像のクラウドよりも、っていう意味」
「…想像」
「うん、想像。……想像っていうより、記憶、かなあ」
「…俺のことを、思い出していたのか?」
「え? うん」
「俺のいない夜に?」
「うん……。…な、なんか恥ずかしいな」
「恥ずかしくなんかない。どんなことを思い出していたんだ?」
「えっと……。その、体温とか」
「…うん」
「あとは、頭の撫で方? とか、声とか……」
「……」
「……も、もうおしまい」
「…どうして」
「クラウドがニヤニヤしてるから」
「してない。いつもこんな顔だ」
「うそ、みんなの前ではしない顔だよ?」
「…そんな顔があるのか?」
「あ、う……。この話も終わり」
「どうして」
「……今度はクラウドが意地悪な顔してるから」
「……」
「…あ。また、嬉しそうにして……」
「…嬉しい。ティファが俺のことを考えてくれていたんだから」
「そりゃあ、考えるよ。……どうして? って聞くのは、禁止」
「…減るものじゃないし、他の誰にも言わないから、安心して教えて欲しい」
「そういう問題じゃありません。……クラウドは?」
「ん?」
「…クラウドは、私のこと、想像したりする……?」
「……………さあな」
「すごい間」
「…しない、んじゃないか」
「本当に?」
「……想像より、本物のティファの方がいいからな」
「…ごまかしてるでしょ」
「……」
「…あ。さては、いやらしいこと考えてる?」
「考えてない」
「あはは、クラウド、嘘下手」
「……わかって聞いただろ」
「ふふ、ごめんごめん」
「……。…本当は」
「ん?」
「…ティファのこと、本当はずっと考えてる」
「…どんなこと?」
「…今、何してるかとか……困ってないかとか」
「…うん」
「それと……笑顔とか、仕草とか、香りとか、色々」
「…た、たくさんだねえ」
「……夜は、その、昼間とは違うことを考えるかもしれないが」
「……。どんなこと?」
「…朝から聞く覚悟があるのか?」
「ふふふ、」
「ティファがその気なら、俺はいける」
「? わ、ちょ、だ、だめ、その気じゃない!」
「…本当に?」
「ほ、本当に。朝だよ?」
「関係ない。言い訳にならない」
「なります。……代わりに、今日も早く帰ってきて?」
「! ……うん」
「ふふ……」
君は夢より尊し
fin,