音ひとつしない子ども部屋にて
「クラウドー」
「……」
「どこ? 聞きたいことがあるんだけど、クラ………あ」
「……」
「ふ、ふふふふ……何してるの」
「…何してるって……見ての通りだ」
彼を見つけたのは 子どものベッドの上
「ふふ……」
「…笑ってないで、助けてくれ」
「いやだよ、こんなに気持ちよさそうに寝てるのに」
彼の両脚をまくらに眠る 子どもたちと一緒に
「……10分前くらいに、急に寝落ちた」
「ふふ。……何してたの? 3人で」
「……俺の脚の筋肉がどうとかって」
「筋肉? ……それで二人を膝枕してるの? ふふ……」
「…ティファ」
「ごめんごめん、かわいくって、二人が」
本当はクラウドも、ね
「…でも、クラウドの膝枕、硬いでしょ」
「……それが面白かったらしい」
「ふふ」
「…ティファのと全然違う、と」
「そうだねぇ……ふふ」
「…ティファ。いつまで笑ってる」
「だって……おかしいんだもの」
「……」
「…ごめんってば、怒らないでクラウド」
「…怒ってない」
「ふふ、さて、どうしよっか」
「……微動だにできないんだが」
「よく寝てるね……意外と気持ちいいんじゃない?」
「……俺はティファにしてもらう方が好きだ」
「もう。……それはまた、今度ね」
「……うん」
珍しくわかりやすい 隠しきれていない嬉しそうな顔
「……でも、いいなあ。私も混ぜて欲しいな」
「…どこに混ざる?」
「んー……どこが空いてますか?」
「……背中」
「確かに。……ちょっとベッドの上、お邪魔します」
「……」
「……よっと……。…ふう。……背中、もたれてもいい?」
「……お好きにどうぞ」
「ありがとう。……ふう」
「……」
広くて硬い、ごつごつした背中
「……頼もしいなあ」
「ん……?」
「ううん……ひとりごと」
「……ティファもそのまま寝たりするなよ」
「あはは……どうしようかな」
「…明日体がバキバキになる」
「ふふふ……」
「……でも」
「?」
「……。…こんなに、人の体温に囲まれることがないから、不思議な感じだ」
「そうだね。三人分、だもんね」
「ん……」
「…あったかい?」
「…ああ」
「そっか。……眠たくなるわけだね」
「……ティファ。やっぱり寝ようとしてるな」
「ふふ」
「はあ……。…好きにしてくれ」
優しすぎる 私たちのお父さん
「…クラウド」
「ん? 何…………」
「……。……へへ、たまには私からね」
「……」
「…クラウド?」
「……もう一回」
「え? だ、だめだよ。これっきり」
「…頼む」
「だーめ。…子どもたちが起きちゃうでしょ」
「……。大事なものが多すぎる」
「ふふ……」
優しすぎる、私の、
fin,